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第140話 どうして私にだけ見せたんですか(前編)

مؤلف: 八月 猫
last update تاريخ النشر: 2026-09-28 08:00:47

 週明けの午後。

 帝人さんの執務室へ、新しい案件の資料が届いた。

「東都アセット? 皇グループと取引ありましたっけ?」

 表紙の会社名を見て尋ねると、帝人さんが資料を開いた。

「不動産運用会社だ。直接の取引はない。今回が初めてになる」

 地方都市にある大型複合施設の再開発案件。

 築二十年以上。

 商業区画の空室率が上がり、オフィス部分も設備更新が必要になっている。

 東都アセットは施設を取得し、皇グループとの共同再開発を提案してきたらしい。

「また再開発ですか。嫌ってわけじゃないですけど、最近多いなと思って」

「金が動くところには案件も集まる」

「帝人さんが言うと身も蓋もないですね」

 帝人さんは気にせずページをめくる。

「数字だけなら悪くない。取得価格は妥当だし、周辺人口も大きく落ちていない。駅からも近い。ただし、東都側の収益予測は強気だ」

 一枚の資料がこちらへ向けられる。

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